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めんどくさい編集者の反省会

エディターズブログ 2021.01.29 (金) 10:20 AM

 

 こんにちは、本の種出版・編集部の秋葉貴章です。

 

 1月28日(木)の夜、双子のライオン堂 店主・竹田信弥さんと、『めんどくさい本屋』いまさら刊行記念対談を開きました。

 アーカイブをYouTubeで閲覧することができます

 

 延々と「出会い」の話をしてしまい、肝心の「本をつくる」という具体的な話に辿り着けなかったのが最大の反省点です。なんだか本当に、すみません…。

 

 でも、1冊の本をつくる過程で非常に多くの出会いがあったということ、それがなければ『めんどくさい本屋』は今あるような構成や内容、タイトルの本になっていなかったのは、間違いのないことです。

 

 そのため、背景を知ってもらいたかったことと、あとは、出会ってきた人やお店の皆さんに、こうした形でお礼をしたかったという、個人的な想いもあります。

 私が今でも「編集者」でいられるのは、皆さんと巡り合えたからです。

 

 

 改めて、竹田さんとの出会いとその後を整理します。

 

〇2017年10月「版元やおよろず」に本の種出版が参加

→双子のライオン堂と本の種出版が、twitterで相互フォローになる。

 

〇2018年4月、秋葉が、和氣正幸さんの『東京 わざわざ行きたい街の本屋さん』(GB)を読み、気になったお店を訪ねて回ることを決める。

 

〇2018年4月25日(水)、秋葉が、「てんしん書房」(この日の午前は偶然開店していなかったので後日改めてお伺いしました)→「ひるねこBOOKS」「往来堂書店」「BOOKS青いカバ」などのお店を巡る。最後に、双子のライオン堂を訪ねて、竹田さんと初めて出会う。30分ほど立ち話をする。

 

〇2018年5月、秋葉が竹田さんに本の執筆を打診する。出版企画スタート。

→下旬に内沼晋太郎さんの『これからの本屋読本』(NHK出版)が刊行され、「この本と同じような本はつくれない」という方向性を竹田さんと共有する。

 

〇2018年9月、竹田さんが構成を担当し、雷鳥社さんから刊行される『街灯りとしての本屋』の取材が始まる。(2019年4月まで)

 

〇2018年10月、竹田さんが自分自身の歩みを原稿へ落とし込むことに悪戦苦闘するなか、秋葉が、田原町にある「Readin' Writin' BOOKSTORE」の落合さんや、向島の「書肆スーベニア」の酒井さんに、竹田さんの人となりについて話を伺う。

 

〇2018年12月、秋葉が、下北沢の「Bookshop Traveller」を訪ね、和氣正幸さんに話を伺う。その場で偶然、「H.A.B」の松井祐輔さんとも出会う。

 

〇2019年4月、双子のライオン堂で、『めんどくさい本屋』に掲載する竹田さん、田中佳祐さん、松井さん、中村圭佑さんの座談会(双子のライオン堂の読書会)を収録。この座談会と前後して、竹田さんの原稿が完成形に近づき始める。

 

〇2019年7月、『街灯りとしての本屋』刊行。この頃に『めんどくさい本屋』というタイトルがほぼ決定。

 

 

 今思い出せる限りで挙げると、このような流れです。

 

 2018年は何度となく双子のライオン堂に足を運んで、竹田さんとお客さんがどのように接しているか、店内イベント終了後の様子を眺めたりもしていました。

 そうすることで、お店の雰囲気もそうですが、お客さんが双子のライオン堂の何に惹きつけられているのかを、少し距離を置いたところから感じ取ろうとしていたのが、この頃です。

 執筆は打診したけれど、私自身が、竹田さんや双子のライオン堂のことを本当の意味で分かっていたわけではなかったので、振り返るとこの過程がとても重要でした。

 

 

 今回の対談で、意識的にいろいろな方やお店の名前を挙げるようにしたのも、それが有形無形の力になって『めんどくさい本屋』の編集に集約されているからです。

 竹田さん個人として最初の本であり、双子のライオン堂を投影した本でもあるからこそ、編集する側としては、彼のバックグラウンドを近しい人たちの声から探る必要性を感じていました。

 さらには、近しい人たちの生業や姿から感じたものも、編集サイドから原稿や誌面にフィードバックしていくことで、どんな本にすべきなのかが竹田さんの中でもくっきりしてくるのではないかと思ったのです。

 

 原稿そのもののやりとりは、ひたすら画面上でおこなわれるものですが、著者そのものの本をめざすことになった以上、その人を知ることが編集には求められていたと、最近になって、さらに感じるようになりました。

 

 

 さて、最初の対談がだいぶ半端なところで途切れてしまったので、第2回の開催を検討しています。

 今度は、本の中身を作り込んでいく過程を、お話できればと思います。